ひとり親が受け取れる手当・支援制度まとめ|金額一覧と申請先【2026年度版】

「ひとり親になったけれど、どんな手当がもらえるの?」「手続きはどうすればいいの?」と不安に思っていませんか。生活を支えるための制度はたくさんありますが、自分から申請しないともらえないものがほとんどです。あなたと子どもの生活を守るために、どんな支援があるのか、一緒に確認していきましょうね。
まず、これだけは知ってください
- ひとり親家庭の主な手当には「児童扶養手当」と「児童手当」があり、両方を同時に受け取ることができます
- 手当だけでなく、医療費の助成や税金の軽減、就労支援など、生活を支える多様な制度が用意されています
- 養育費を受け取っていても手当はもらえますが、児童扶養手当の計算では養育費の8割が所得として扱われます
1. ひとり親家庭が受け取れる主な手当と支援制度一覧
ひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)を支援する制度は、大きく分けて「手当・給付金」「医療費助成」「生活・住まいの支援」「就労・学びの支援」「税金・料金の軽減」の5つがあります。
これらの制度の多くは、お住まいの市区町村の役所(子育て支援課やひとり親支援担当窓口)で申請手続きを行います。制度によっては所得制限(収入が一定額を超えると受け取れないルール)があるため、ご自身の状況に合わせて確認することが大切です。
まずは、代表的な手当と支援制度の全体像を一覧表で確認してみましょう。

| 手当・支援制度名 | 支給額・支援内容の目安 | 所得制限 | 申請先・窓口 |
|---|---|---|---|
| 児童扶養手当 | 子ども1人で月額最大48,050円(2026年度) | あり | 市区町村の役所 |
| 児童手当 | 3歳未満15,000円、3歳〜高校生年代10,000円、第3子以降30,000円 | なし | 市区町村の役所 |
| ひとり親家庭等医療費助成(マル親) | 子どもの医療費が無料または一部負担になる | あり | 市区町村の役所 |
| 住宅手当・家賃補助 | 月額数千円〜1万円程度(実施していない自治体も多い) | あり | 市区町村の役所 |
| 高等職業訓練促進給付金 | 看護師などの資格取得中に月額10万円(非課税世帯) | あり | 市区町村の役所 |
| ひとり親控除(税金の軽減) | 所得税35万円、住民税30万円の控除 | あり(所得500万円以下) | 勤務先の年末調整または税務署(確定申告) |
こども家庭庁が運営する「あなたの支え」(https://anata-no-sasae.jp/)というサイトでも、ひとり親向けの支援情報が分かりやすくまとめられていますよ。
2. 児童扶養手当(2026年度の最新金額と所得制限)
児童扶養手当は、ひとり親家庭の生活の安定と自立を助けるための代表的な手当です。18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(障害がある場合は20歳未満)の子どもを育てているひとり親が対象となります。
2026年度(令和8年度)の支給額は、物価の変動に合わせて改定され、子ども1人の場合は月額最大48,050円(全部支給)となりました。所得に応じて支給額が減る「一部支給」の場合は、月額48,040円から11,340円の間で10円刻みで計算されます。
2人目以降の子どもがいる場合は加算があり、全部支給で1人につき月額11,350円がプラスされます。支給は年6回、奇数月(1月、3月、5月、7月、9月、11月)に、前2ヶ月分がまとめて振り込まれます。
| 扶養親族等の数 | 全部支給の所得制限限度額(収入目安) | 一部支給の所得制限限度額(収入目安) |
|---|---|---|
| 0人 | 69万円(約142万円) | 208万円(約334.3万円) |
| 1人(子ども1人など) | 107万円(約190万円) | 246万円(約385万円) |
| 2人(子ども2人など) | 145万円(約244.3万円) | 284万円(約432.5万円) |
毎年8月の「現況届」を忘れずに!
児童扶養手当を受け続けるには、毎年8月に「現況届(受給資格を毎年確認する書類)」を提出する必要があります。提出を忘れると11月分以降の手当がストップし、2年間提出しないと受給資格そのものを失ってしまうので注意してください。
児童扶養手当を受け取り始めてから5年経つと、手当が半額になるルール(一部支給停止措置)がありますが、働いていることなどを証明する書類(適用除外事由届出書)を出せば、これまで通り受け取れますよ。
3. 児童手当(所得制限なし・高校生年代まで)
児童手当は、ひとり親かどうかにかかわらず、子どもを育てているすべての家庭に支給される手当です。2024年10月の制度拡充により、所得制限が撤廃され、支給期間も「高校生年代(18歳到達後の最初の3月31日)まで」に延長されました。
支給額は、3歳未満が月額15,000円、3歳から高校生年代までが月額10,000円です。また、第3子以降の子どもについては、年齢に関わらず月額30,000円に増額されます。
児童手当は、児童扶養手当と両方同時に受け取ることができます(併給可能)。支給は年6回、偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)に行われます。
| 比較項目 | 児童扶養手当 | 児童手当 |
|---|---|---|
| 対象となる家庭 | ひとり親家庭(母子・父子家庭など) | すべての子育て家庭 |
| 所得制限 | あり(所得に応じて全部支給・一部支給・支給停止) | なし(全員一律) |
| 支給月 | 奇数月(年6回) | 偶数月(年6回) |
| 支給期間 | 18歳到達後の最初の3月31日まで | 高校生年代(18歳到達後の最初の3月31日)まで |
4. 医療費・住まい・生活の支援制度
手当以外にも、日々の生活費を抑えるための様々な支援制度があります。代表的なものが「ひとり親家庭等医療費助成制度(通称:マル親)」です。これは、ひとり親と子どもの医療費(健康保険の自己負担分)を自治体が助成してくれる制度で、所得制限はありますが、医療費が無料または少額の負担で済みます。
また、住まいに関する支援として、公営住宅(県営・市営住宅など)の抽選で優遇されたり、一部の自治体では民間の賃貸住宅に住むひとり親向けに「住宅手当(家賃補助)」を支給したりしています。ただし、住宅手当は実施していない自治体も多いため、お住まいの役所で確認が必要です。
さらに、生活費の負担軽減として、国民年金保険料の免除や国民健康保険料の減免、水道料金・下水道料金の減免、粗大ごみ処理手数料の減免、JR通勤定期乗車券の割引(児童扶養手当受給者が対象)などがあります。
離婚後・申請もれ確認チェックリスト
- 児童扶養手当の申請は済んでいるか
- 児童手当の受取口座の変更(または新規申請)は済んでいるか
- ひとり親家庭等医療費助成(マル親)の申請は済んでいるか
- 国民年金・国民健康保険の減免手続きは済んでいるか
- 水道料金や粗大ごみ手数料の減免制度が自治体にないか確認したか
- 年末調整や確定申告で「ひとり親控除」を申告しているか
5. 就労・学びの支援と税金の軽減
ひとり親の経済的な自立を支援するため、資格取得やスキルアップを後押しする制度も充実しています。「高等職業訓練促進給付金」は、看護師や介護福祉士などの資格を取るために養成機関で6ヶ月以上学ぶ場合、生活費として月額10万円(住民税非課税世帯の場合。課税世帯は70,500円)が支給される制度です。最後の12ヶ月間は支給額が増額されます。
また、指定された教育訓練講座を受講した場合に費用の60%が戻ってくる「自立支援教育訓練給付金」や、子どもの進学費用などを無利子または低金利で借りられる「母子父子寡婦福祉資金貸付金」もあります。
税金の面では、「ひとり親控除」という制度があり、一定の条件を満たすと所得税で35万円、住民税で30万円の所得控除を受けられます。これにより、納める税金が安くなります。また、前年の合計所得金額が135万円以下であれば、住民税が非課税になります。
なお、支援の種類や内容は自治体によって異なります。国(こども家庭庁の補助事業)が運営するひとり親家庭の応援サイト「あなたの支え」→anata-no-sasae.jp を開くでは、お住まいの自治体で受けられる支援事業を検索できるほか、「せいかつ」「しごと」「養育費など」「おかね」の4カテゴリ別の支援一覧、各都道府県のひとり親家庭支援センターの連絡先、当事者の体験談まで無料で調べられます。「自分の地域では何が使えるのか」を確認する入口として、まず見ておきたい公式サイトです。
6. 養育費と手当の関係(8割ルールに注意)
「養育費をもらっていると、手当はもらえないの?」と心配される方もいますが、養育費と児童扶養手当は両方受け取ることができます。ただし、児童扶養手当の金額を計算する際、受け取った養育費の「8割」があなたの所得としてプラスして計算されるというルールがあります。
例えば、年間60万円(月5万円)の養育費を受け取った場合、その8割にあたる48万円が所得に加算されます。その結果、所得制限の限度額を超えてしまい、手当が一部支給になったり、支給停止になったりすることがあります。
それでも、養育費をもらわずに手当だけを満額もらうよりも、養育費と手当(減額された分)を両方もらった方が、最終的に手元に残るお金の総額は多くなるケースがほとんどです。子どものためにも、養育費はしっかりと請求することが大切です。
養育費の申告漏れは後から返還請求されることも
児童扶養手当の現況届では、前年に受け取った養育費の金額を正確に申告する義務があります。申告を怠ったり、嘘の金額を書いたりして不正に手当を受け取った場合、後から手当の返還を求められるだけでなく、罰則の対象になることもあるので注意してください。
東京都にお住まいの方には、児童扶養手当とは別に「児童育成手当(子ども1人につき月額13,500円)」という独自の制度もありますよ。自治体ごとの制度もぜひチェックしてみてくださいね。
7. 事実婚や同居を始めた場合の手当の扱い
児童扶養手当は、ひとり親家庭を支援するための制度であるため、新しいパートナーと結婚(再婚)した場合は受給資格を失います。ここで注意が必要なのは、法律上の結婚(入籍)をしていなくても、「事実婚」の状態にあるとみなされた場合も支給が停止されるという点です。
例えば、パートナーと同居を始めた場合や、同居していなくても頻繁に生活費の援助を受けていたり、定期的に訪問があったりする場合は、実質的な婚姻関係(事実婚)にあると判断される可能性が高いです。
事実婚の状態になったにもかかわらず、役所に届け出をせずに手当を受け取り続けると、不正受給となり、過去にさかのぼって手当の返還を求められることがあります。状況が変わった場合は、速やかに役所の窓口に相談し、必要な手続き(資格喪失届の提出など)を行ってください。
よくある質問
Q.実家に戻って親と同居することになりました。児童扶養手当はもらえますか?
Q.未婚のシングルマザーですが、手当は受け取れますか?
Q.生活保護を受けていても、児童扶養手当はもらえますか?
Q.手当の申請にはどのような書類が必要ですか?
Q.養育費の金額を決める際、手当の金額は考慮されますか?
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※こちらでの解説は一般的な内容であり、個別のケースへの法的助言ではありません。具体的な判断に迷うときは、必ず専門家にご相談ください。