養育費はいくらもらえる?年収別の相場早見表と決まり方

最終更新: 2026-07-29|読了目安 約8
養育費はいくらもらえる?年収別の相場早見表と決まり方のイメージ
「うちの場合、いくらが適正なの?」——年収別の早見表と、金額が決まる仕組みを解説します。
こはる

「離婚後の生活費、養育費はいくらもらえるんだろう…」と、お金の不安で頭がいっぱいになっていませんか。私も離婚を考えたとき、一番心配だったのは子どもの生活費のことでした。ネットで調べても色々な金額が出てきて、何が正しいのか分からなくなりますよね。でも大丈夫です。養育費には裁判所が定めた明確な基準があります。あなたのケースでいくらが適正なのか、一緒に確認していきましょうね。

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やり方は一つずつ、この記事で確認できます。焦らなくて大丈夫ですよ。

まず、これだけは知ってください

  • 養育費の金額は、裁判所が公表している「養育費算定表」を基準に決めるのが実務のルールです
  • 金額は「お互いの年収」「子どもの人数」「子どもの年齢」の4つの要素で客観的に計算されます
  • 2026年4月施行の改正民法により、取り決めがなくても子1人あたり月2万円の「法定養育費」が請求可能になりました

養育費の金額は「算定表」で決まる

養育費の金額に法律上の固定額はありませんが、実務では裁判所が公表する「養育費算定表(令和元年改定版)」が基準になります。調停や審判ではほぼ確実にこの算定表が使われるため、話し合いの段階でも算定表の水準を知っておくことが、適正額で合意するための出発点になります。

算定表は、支払う側(義務者)ともらう側(権利者)それぞれの年収、子どもの人数、子どもの年齢(14歳以下か15歳以上か)の4つの要素で金額が決まる仕組みです。支払う側の年収が高いほど、また子どもの人数が多く年齢が高いほど、金額は大きくなります。

相手が「月1万円しか払えない」と主張しても、算定表の基準が月4万円であれば、調停や審判では原則として4万円が認められます。相手の言い値に流されず、まずは客観的な基準を知ることが大切です。

こはる

「相手の収入が分からない」という方も多いですよね。でも安心してください。調停になれば、裁判所を通じて相手に給与明細や源泉徴収票の提出を求めることができますよ。詳しくは「相手の収入がわからないときの調べ方」→記事を読むにまとめています。

【年収別】養育費の相場早見表

以下は、もらう側の年収が100万円(パート勤務程度)、子どもが14歳以下の場合の目安です。支払う側が給与所得者(会社員)のケースで、当サイトの相場計算ツールと同じく算定表の考え方に基づいています。算定表の詳しい読み方は「養育費算定表の見方・使い方」→記事を読むで解説しています。

例えば、相手の年収が400万円で子どもが1人の場合、相場は月額3〜5万円となります。この金額は子どもが15歳になるまで適用され、15歳以降は生活費がかかるため金額が上がります。

支払う側の年収別の養育費目安(子ども1人・14歳以下): 年収300万円は月約2〜4万円、400万円は月約3〜5万円、500万円は月約4〜6万円、600万円は月約5〜7万円、700万円は月約6〜8万円
年収が上がるほど養育費の目安も上がります(子ども1人・14歳以下の場合)
支払う側の年収子ども1人子ども2人
300万円約2〜4万円約3〜5万円
400万円約3〜5万円約5〜7万円
500万円約4〜6万円約6〜8万円
600万円約5〜7万円約8〜10万円
700万円約6〜8万円約9〜11万円
800万円約7〜9万円約11〜13万円
1000万円約9〜11万円約14〜16万円

自営業の場合は計算方法が異なります

相手が自営業(フリーランスや個人事業主)の場合、売上から必要経費を引いた「確定申告書の所得金額」を基準に計算します。会社員と同じ年収額面で計算すると、実際の相場より低くなってしまうことがあるので注意が必要です。

もらう側の年収・子どもの年齢でも変わる

もらう側が専業主婦(主夫)で年収0円の場合、上の表より1〜2万円程度高くなるのが一般的です。逆に、もらう側の年収が高いほど金額は下がります。また、子どもが15歳以上になると、生活費指数が上がる(62→85)ため、同じ年収でも1〜2万円程度高くなります。

自分のケースの具体的な目安は、当サイトの養育費相場計算ツールで年収と子どもの情報を入力すれば30秒で確認できます。調停・交渉の前に、まず適正水準を把握しておきましょう。

あなたのケースの相場を30秒で計算する
年収と子どもの人数を入れるだけ・裁判所の算定表ベース

相場より高くできるケースとは?

算定表の金額は「公立学校+標準的な医療費」を前提としています。私立学校の学費や塾・習い事の費用は、相手が進学を了承していた場合や、相手の収入・学歴から負担が相当といえる場合に、算定表への上乗せを求められます。子どもに持病や障がいがあり特別な医療費がかかる場合も同様です。

また、住宅ローンを相手が支払っていて、そこにあなたと子どもが住み続ける場合などは、養育費の金額から一定額が差し引かれることがあります。特別な事情がある場合は、専門家に相談して適正な金額を算出してもらうことをおすすめします。

算定表に上乗せできる可能性がある費用

  • 私立学校の学費(相手が同意している、または相手の収入・学歴から妥当な場合)
  • 学習塾や習い事の費用(相手が同意している場合)
  • 子どもの持病や障がいによる特別な医療費
  • 大学進学にかかる費用(別途協議して決めるのが一般的)
こはる

「私立に行かせたいけど養育費が増えないなら無理かも…」と諦めないでください。相手が納得すれば、算定表以上の金額で合意することは全く問題ありませんよ。

取り決めなしでも月2万円の「法定養育費」が請求可能に

2026年4月施行の改正民法により、取り決めをしないまま離婚した場合でも、子ども1人あたり月2万円の「法定養育費」を離婚日に遡って請求できるようになりました。これは、養育費の取り決めがないために生活に困窮するひとり親を救済するための新しい制度です。

さらに、この法定養育費には「先取特権(さきどりとっけん)」という強力な権利が認められています。これにより、公正証書などの債務名義(強制執行を可能にする公的書面)がなくても、相手の給与などを差し押さえる手続きに進む道が開かれました。

ただし、月2万円はあくまで最低限の保障であり、算定表に基づく適正額はほとんどのケースでこれを上回ります。取り決めがない方も、まずは法定養育費を確保しつつ、あきらめずに適正額での請求を検討してください。

法定養育費制度の図解:取り決めなしでも月2万円の請求権が発生し、先取特権により差押えが可能になる流れ
2026年4月の法改正で、取り決めがなくても最低限の養育費が保障されるようになりました

法定養育費は「適正額」ではありません

法定養育費の月2万円は、あくまで「取り決めがない場合の最低限のセーフティネット」です。相手の年収が平均以上であれば、算定表に基づく適正額はもっと高くなります。月2万円で妥協せず、本来もらえるはずの金額をしっかり請求しましょう。

実際に払われている金額の統計データ

最高裁判所の司法統計(2023年)によると、調停等で決まった養育費(母が監護者・月払い)で最も多いのは月額2〜4万円(約30%)、次いで4〜6万円(約25%)です。また厚生労働省の全国ひとり親世帯等調査(令和3年度)では、取り決めをしている母子世帯の平均受給月額は約5万円となっています。

注意したいのは、これらは「取り決めができた世帯」の数字だという点です。母子世帯全体では、実際に養育費を受け取れているのは28.1%にとどまります。取り決めをして、支払いが滞ったら早めに動くことが、統計が示す何よりの教訓です。

養育費の受給状況割合
現在も受けている28.1%
過去に受けたことがある14.2%
一度も受けたことがない56.9%

決めた金額を確実に受け取るために

金額の合意ができたら、必ず書面に残しましょう。とくに強制執行認諾文言付きの公正証書にしておけば、未払いが起きたときに裁判を経ずに給与や預貯金を差し押さえられます。

書面には金額だけでなく「いつまで支払うか(終期)」も必ず明記しましょう。実務では20歳までが標準ですが、大学進学を見込む場合は22歳の3月までとする例も多くあります。終期の決め方は「養育費はいつまで?何歳まで?」→記事を読むで詳しく解説しています。

すでに未払いが発生している方は、金額の適正性と回収可能性をあわせて弁護士に確認するのが近道です。着手金0円・完全成功報酬制の事務所なら、費用の持ち出しなく依頼できます。

こはる

口約束だけで終わらせてしまうと、後で「そんな約束はしていない」と言われてしまうかもしれません。面倒でも、必ず公正証書などの公的な書面に残してくださいね。

公正証書の作り方完全ガイドを読む
未払いを防ぐ最強の盾「公正証書」の作り方を詳しく解説しています

よくある質問

Q.相手が再婚して子どもが生まれた場合、養育費は減額されますか?
A.はい、相手が再婚して新しい配偶者との間に子どもが生まれたり、再婚相手の子どもと養子縁組をした場合、相手が扶養すべき家族が増えるため、養育費が減額される可能性があります。ただし、自動的に減額されるわけではなく、相手から減額請求の調停などを起こされ、合意または審判で決まるまでは元の金額を請求できます。詳しくは「再婚・養子縁組で養育費はどうなる?」→記事を読むをご覧ください。
Q.私が再婚した場合、養育費はもらえなくなりますか?
A.あなたが再婚しただけでは、養育費はすぐにはなくなりません。しかし、再婚相手と子どもが「養子縁組」をした場合、再婚相手が第一次的な扶養義務者となるため、元夫からの養育費は免除または大幅に減額されるのが一般的です。養子縁組をしない場合は、原則として養育費の金額に影響はありません。
Q.相手が自己破産したら、養育費は払ってもらえなくなりますか?
A.養育費は「非免責債権」といって、自己破産をしても支払い義務が免除されない特別な債権です。そのため、相手が自己破産の手続き中であっても、あるいは免責が確定した後であっても、養育費の請求や強制執行を続けることができます。諦めずに請求を続けましょう。
Q.ボーナス月に養育費を多めにもらうことはできますか?
A.算定表の金額は、ボーナスも含めた年収を12ヶ月で割って算出されているため、原則として毎月定額での支払いとなります。ただし、お互いの合意があれば「毎月3万円、ボーナス月はプラス5万円」といった取り決めをすることは可能です。合意した内容は必ず公正証書に残しておきましょう。
Q.子どもが大学を卒業するまで養育費をもらえますか?
A.算定表では、養育費の支払い期間は原則として「子どもが20歳になるまで」または「18歳(成人)になるまで」とされています。しかし、大学進学が一般的な現在では、話し合いにより「大学を卒業する22歳の3月まで」と取り決めるケースも増えています。相手の学歴や収入などを考慮して、個別に協議することが重要です。

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※こちらでの解説は一般的な内容であり、個別のケースへの法的助言ではありません。具体的な判断に迷うときは、必ず専門家にご相談ください。