養育費はいくらもらえる?年収別の相場早見表と決まり方

「離婚後の生活費、養育費はいくらもらえるんだろう…」と、お金の不安で頭がいっぱいになっていませんか。私も離婚を考えたとき、一番心配だったのは子どもの生活費のことでした。ネットで調べても色々な金額が出てきて、何が正しいのか分からなくなりますよね。でも大丈夫です。養育費には裁判所が定めた明確な基準があります。あなたのケースでいくらが適正なのか、一緒に確認していきましょうね。
やり方は一つずつ、この記事で確認できます。焦らなくて大丈夫ですよ。
まず、これだけは知ってください
- 養育費の金額は、裁判所が公表している「養育費算定表」を基準に決めるのが実務のルールです
- 金額は「お互いの年収」「子どもの人数」「子どもの年齢」の4つの要素で客観的に計算されます
- 2026年4月施行の改正民法により、取り決めがなくても子1人あたり月2万円の「法定養育費」が請求可能になりました
養育費の金額は「算定表」で決まる
養育費の金額に法律上の固定額はありませんが、実務では裁判所が公表する「養育費算定表(令和元年改定版)」が基準になります。調停や審判ではほぼ確実にこの算定表が使われるため、話し合いの段階でも算定表の水準を知っておくことが、適正額で合意するための出発点になります。
算定表は、支払う側(義務者)ともらう側(権利者)それぞれの年収、子どもの人数、子どもの年齢(14歳以下か15歳以上か)の4つの要素で金額が決まる仕組みです。支払う側の年収が高いほど、また子どもの人数が多く年齢が高いほど、金額は大きくなります。
相手が「月1万円しか払えない」と主張しても、算定表の基準が月4万円であれば、調停や審判では原則として4万円が認められます。相手の言い値に流されず、まずは客観的な基準を知ることが大切です。
「相手の収入が分からない」という方も多いですよね。でも安心してください。調停になれば、裁判所を通じて相手に給与明細や源泉徴収票の提出を求めることができますよ。詳しくは「相手の収入がわからないときの調べ方」→記事を読むにまとめています。
【年収別】養育費の相場早見表
以下は、もらう側の年収が100万円(パート勤務程度)、子どもが14歳以下の場合の目安です。支払う側が給与所得者(会社員)のケースで、当サイトの相場計算ツールと同じく算定表の考え方に基づいています。算定表の詳しい読み方は「養育費算定表の見方・使い方」→記事を読むで解説しています。
例えば、相手の年収が400万円で子どもが1人の場合、相場は月額3〜5万円となります。この金額は子どもが15歳になるまで適用され、15歳以降は生活費がかかるため金額が上がります。

| 支払う側の年収 | 子ども1人 | 子ども2人 |
|---|---|---|
| 300万円 | 約2〜4万円 | 約3〜5万円 |
| 400万円 | 約3〜5万円 | 約5〜7万円 |
| 500万円 | 約4〜6万円 | 約6〜8万円 |
| 600万円 | 約5〜7万円 | 約8〜10万円 |
| 700万円 | 約6〜8万円 | 約9〜11万円 |
| 800万円 | 約7〜9万円 | 約11〜13万円 |
| 1000万円 | 約9〜11万円 | 約14〜16万円 |
自営業の場合は計算方法が異なります
相手が自営業(フリーランスや個人事業主)の場合、売上から必要経費を引いた「確定申告書の所得金額」を基準に計算します。会社員と同じ年収額面で計算すると、実際の相場より低くなってしまうことがあるので注意が必要です。
もらう側の年収・子どもの年齢でも変わる
もらう側が専業主婦(主夫)で年収0円の場合、上の表より1〜2万円程度高くなるのが一般的です。逆に、もらう側の年収が高いほど金額は下がります。また、子どもが15歳以上になると、生活費指数が上がる(62→85)ため、同じ年収でも1〜2万円程度高くなります。
自分のケースの具体的な目安は、当サイトの養育費相場計算ツールで年収と子どもの情報を入力すれば30秒で確認できます。調停・交渉の前に、まず適正水準を把握しておきましょう。
相場より高くできるケースとは?
算定表の金額は「公立学校+標準的な医療費」を前提としています。私立学校の学費や塾・習い事の費用は、相手が進学を了承していた場合や、相手の収入・学歴から負担が相当といえる場合に、算定表への上乗せを求められます。子どもに持病や障がいがあり特別な医療費がかかる場合も同様です。
また、住宅ローンを相手が支払っていて、そこにあなたと子どもが住み続ける場合などは、養育費の金額から一定額が差し引かれることがあります。特別な事情がある場合は、専門家に相談して適正な金額を算出してもらうことをおすすめします。
算定表に上乗せできる可能性がある費用
- 私立学校の学費(相手が同意している、または相手の収入・学歴から妥当な場合)
- 学習塾や習い事の費用(相手が同意している場合)
- 子どもの持病や障がいによる特別な医療費
- 大学進学にかかる費用(別途協議して決めるのが一般的)
「私立に行かせたいけど養育費が増えないなら無理かも…」と諦めないでください。相手が納得すれば、算定表以上の金額で合意することは全く問題ありませんよ。
取り決めなしでも月2万円の「法定養育費」が請求可能に
2026年4月施行の改正民法により、取り決めをしないまま離婚した場合でも、子ども1人あたり月2万円の「法定養育費」を離婚日に遡って請求できるようになりました。これは、養育費の取り決めがないために生活に困窮するひとり親を救済するための新しい制度です。
さらに、この法定養育費には「先取特権(さきどりとっけん)」という強力な権利が認められています。これにより、公正証書などの債務名義(強制執行を可能にする公的書面)がなくても、相手の給与などを差し押さえる手続きに進む道が開かれました。
ただし、月2万円はあくまで最低限の保障であり、算定表に基づく適正額はほとんどのケースでこれを上回ります。取り決めがない方も、まずは法定養育費を確保しつつ、あきらめずに適正額での請求を検討してください。

法定養育費は「適正額」ではありません
法定養育費の月2万円は、あくまで「取り決めがない場合の最低限のセーフティネット」です。相手の年収が平均以上であれば、算定表に基づく適正額はもっと高くなります。月2万円で妥協せず、本来もらえるはずの金額をしっかり請求しましょう。
実際に払われている金額の統計データ
最高裁判所の司法統計(2023年)によると、調停等で決まった養育費(母が監護者・月払い)で最も多いのは月額2〜4万円(約30%)、次いで4〜6万円(約25%)です。また厚生労働省の全国ひとり親世帯等調査(令和3年度)では、取り決めをしている母子世帯の平均受給月額は約5万円となっています。
注意したいのは、これらは「取り決めができた世帯」の数字だという点です。母子世帯全体では、実際に養育費を受け取れているのは28.1%にとどまります。取り決めをして、支払いが滞ったら早めに動くことが、統計が示す何よりの教訓です。
| 養育費の受給状況 | 割合 |
|---|---|
| 現在も受けている | 28.1% |
| 過去に受けたことがある | 14.2% |
| 一度も受けたことがない | 56.9% |
決めた金額を確実に受け取るために
金額の合意ができたら、必ず書面に残しましょう。とくに強制執行認諾文言付きの公正証書にしておけば、未払いが起きたときに裁判を経ずに給与や預貯金を差し押さえられます。
書面には金額だけでなく「いつまで支払うか(終期)」も必ず明記しましょう。実務では20歳までが標準ですが、大学進学を見込む場合は22歳の3月までとする例も多くあります。終期の決め方は「養育費はいつまで?何歳まで?」→記事を読むで詳しく解説しています。
すでに未払いが発生している方は、金額の適正性と回収可能性をあわせて弁護士に確認するのが近道です。着手金0円・完全成功報酬制の事務所なら、費用の持ち出しなく依頼できます。
口約束だけで終わらせてしまうと、後で「そんな約束はしていない」と言われてしまうかもしれません。面倒でも、必ず公正証書などの公的な書面に残してくださいね。
よくある質問
Q.相手が再婚して子どもが生まれた場合、養育費は減額されますか?
Q.私が再婚した場合、養育費はもらえなくなりますか?
Q.相手が自己破産したら、養育費は払ってもらえなくなりますか?
Q.ボーナス月に養育費を多めにもらうことはできますか?
Q.子どもが大学を卒業するまで養育費をもらえますか?
この記事に関連する法律事務所
適正額の算定から請求・回収まで、無料相談で確認できる事務所です。
次はこちらへ — あわせて読みたい
この記事を読み終えたあなたの「次の一歩」に合わせて選びました。
関連する記事
この記事は役に立ちましたか?
この記事が役に立ったら、同じ悩みを持つ方にも
養育費のことは、なかなか人に相談しづらいもの。あなたの一言のシェアが、誰かの一歩につながるかもしれません。
※こちらでの解説は一般的な内容であり、個別のケースへの法的助言ではありません。具体的な判断に迷うときは、必ず専門家にご相談ください。